10倍速く文章を書く方法
Slackなどのチャットツールが広まり、短い文は書くけど「文章」を書く機会は以前より減ってしまいました。
いざ、ちゃんとした文章を書く機会に出くわすと、
「長い文章書きたくない、、、チャットでいいじゃん」
「何から書けばいいかわからん、、、」
「読み返したら意味不明、また書き直さなきゃ、、、」
などと文章を書くことが苦痛で仕方ない人がいらっしゃると思います。
また、苦痛ではなくても「より短い時間」で「わかりやすい」文章を書きたいと誰もが思うのではないでしょうか?
今回は、そんな人のために、「10倍速く書ける超スピード文章術」という本を紹介したいと思います。
「わかりやすくて」「役に立つ」文章を「速く」書くにはどうすればよいかまとめていきます!!
- なぜ書くのに時間がかかってしまうのか
- 文章を速く書くたった一つの秘訣は「素材」を意識すること
- 素材を使って速く書く具体的な方法
- 1. 書く目的と読者を定める
- 2. 素材を集める
- 3. 素材を組み立てる
- 4. 一気に書き切る
- 5. 見直す
- まとめ
- 最後に
なぜ書くのに時間がかかってしまうのか
そもそもなぜ書くのに時間がかかってしまうのでしょうか。
読者が知りたいのは必要な情報で、それが伝われば良いのです。
しかし、言い回しはどうしたらいいかなどと表現に凝ってしまい上手く書こうとするから迷い、時間がかかってしまいます。
また、本来伝えたい内容も相手に伝わらずにわかりにくい文章になってしまいます。
文章を速く書くたった一つの秘訣は「素材」を意識すること
素材とは
- 独自の事実
- エピソード
- 数字
といった読み手に伝えたい内容そのものです。
伝えたい内容がわかっている、つまり素材が準備できていれば速く書くことができます。
例えば、
自分で家を建てる場合、土台を作るときにセメントを用意する。
柱を建てるときに木材を調達する。材料を切るときにノコギリを持ってくる、、、、
といった具合にその時々に準備すると途方もなく時間がかかると思います。
速く家を建てたいのなら、まず必要な材料(素材)を準備して作業に取りかかる方が早いです。
これは文章でも同じで、まず素材を準備することで文章を速く書くことができます。
文章を書くことが決まった瞬間から、常にアンテナを立てる。そしてどんどん素材を集める。 そうすれば、素材が揃い、迷わずに速く書ことができます。
大切なのは文章の表現ではなく、文章の中身、つまり「素材」です。
「どう書くのか?」ではなく「何を書くか?」に集中することが文章を速く書く秘訣です!!
素材を使って速く書く具体的な方法
では、具体的に素材を使って速く書くにはどうすれば良いかというと、以下の手順で行っていきます。
- 書く目的と読者を定める
- 素材を集める
- 素材を組み立てる
- 一気に書き切る
- 見直す
1. 書く目的と読者を定める
文章の目的を定める
まず文章の目的(何のためにその文章を書くのか)をはっきりさせます。
書く前からすでにわかっている文章の目的を「表面上の目的」、そこから「真の目的」(その文章を読んだ読者に何を感じてもらいたいか)まで掘り下げます。
例えば、
表面上の目的:ブログを書く
真の目的:読者に役に立ったと言われたい 自分はこういうこともやっていると知ってもらいたい
真の目的まで掘り下げる作業は1人でできる場合もあれば、誰かに質問しないと行けない場合があります。
その場合は、依頼者に真の目的を確認しましょう。
素材を集める前に、「真の目的」を確認することを習慣にしましょう。
最もやってはいけないことは目的が定まらないまま文章を書くことです。 目的を決めずに書くと「文章を書く」という行為自体が目的になってしまうからです。
大事なのは上手い文章を書くことではなく「真の目的」を達成することです。
読者を定める
次に読者を決めましょう。
なぜ読者を決めるかというと相手によって素材が変わってしまうからです。
例えば、
技術の話をする場合に、非エンジニアに対して専門的な言葉を使ってしまうと相手はちんぷんかんぷんです。
逆にエンジニアに専門的な言葉を使わずに話すと、この人はあまりわかっていないんだなと思われるかもしれません。
書き手として意識することは読者の役に立つものになっているか、素材がわかりやすく伝わるかです。
また、自分にとって面白いことが、必ずしも読者にとって面白いわけではありません。
読者の知識レベルや興味関心に応じて何が面白いかを考えることで、適切な素材をピックアップできます。
では、不特定多数の読者がいた場合はどうすれば良いでしょうか?
例えばブログなど。
その場合でも特定の読者を決めることが必要です。
年齢、属性で特定の層をイメージします。時には読者の悩みに踏み込んでイメージすることもあります。
例えば、
20代男性エンジニア 書いた文章が相手に伝わらないことに悩んでいる
あなたの文章を読む人は個性を持った1人の個人なので、みんなに伝わる文章を書こうとすると結果的に誰にも伝わらない可能性があります。
2. 素材を集める
次に、素材を集めましょう。
書き始めてから素材を集めようとすると時間的にも精神的にも大きな負荷がかかります。
素材は早めにたくさん集めてあとで削ると良いです。
集め方としては、単純にメモをとりましょう。
人間の記憶はあてにならないので、その場で見たもの聞いたこと感じたこと全てメモしましょう。(私の場合は、本を読み進める中で本文に線を引いて素材を集めていました。)
素材を書き出す際には使えないとか考えずに思いついた順に書き出しましょう。
特に自分の見た情報、体験した情報もメモを取り、文章に盛り込むことで読者に臨場感を伝えられます。
書き手が体験したことは文章の中にインパクトを与え、他の人には出せないその書き手だけの説得力が生まれます。
3. 素材を組み立てる
次に集めた素材を組み立てましょう。
最初にやることは集めた素材を全て見えるようにしましょう。テキストファイルに全て書き出すなど。
面倒臭がって素材を書き出す手間を省くと素材が足りなくなって拾い集めに戻るという手間が生まれます。
それが書き上げるスピードを落とす原因になるのです。
次に実際に組み立てていきます。 スラスラ理解できる文章を書くには、読者が目の前にいて、その人に話すつもりで素材の順番を考えていきましょう。
会話では相手に伝わらなかった場合には、
「ちょっと何言ってるかわからない」
など相手からすぐ反応があり、言い直せますが文章ではそれができません。
ロジカルシンキングや文章の型にはめなくていいので、目の前の相手に伝わるように素材を組み立てるとその人にもっとも伝わりやすい論理が生まれます。
文章のはじめ
そもそも、誰も積極的に文章を読みたがっていません。
なので、書き出しがつまらない文章が最後まで読まれる可能性は低いです。
代表例は「私は」から文章です。私が書いているのだから書かなくてもわかります。
このような不要なものは書かないようにしましょう。
書き出しの役割はその先を読みたいと思ってもらうことです。
文章のはじめは、もっとも共感できる素材、印象深い素材、気になる素材を配置すること。
そうだよね、ふむふむ、へえ、お!、えっ?、なんだそれ?、しゅごい!!!!
と思えるような内容を書き出しにぶつけましょう!!
文章の終わり
オチにこだわらずにまとめを書くと読後感が良いです。
文章の目的とは、読者にどんな読後感を持ってもらうかでなので文章の最後には結論やまとめを書けば良いです。
そうすれば、読者にこの文章が伝えたかったことが改めて伝わります。
4. 一気に書き切る
素材が集まったらさっさと書きましょう!!
速く書く最大のメリットは
- 確実に締め切りを守ることができる
- 追い詰められるとストレスがなくなる です。
最初から完璧を目指そうとするとスピードが落ちるので、推敲して整えることを前提に、まずは文章を書き終えましょう。
書きながら途中でなんども止まっていたら一気に読める文章になりません。
誤字も表現も書いている途中に悩まずに書きましょう。
読みやすい文章を書くポイント
一文を短く
→60字くらいスラスラ読めるリズムを作る
→ですます調の中にである超の文章を適度に織り交ぜる 似た意味のフレーズを少しバリエーションを変えて繰り返す「」の強調使用
だから、また、さらになどの順接の接続詞を使わない
→冗長な印象を与えてしまう逆説の接続詞で展開を生む
→逆説された部分が強調されリズムも生まれる難しい日本語を翻訳する
基本方針は多く書いてあとで削るなので、書いているときに全体の分量を気にしないようにしましょう。
あと、読者と目的を目に見える場所に置いておくことで途中見失わないようにできます。
5. 見直す
速く書くメリットは、文章を寝かせることができることです。
少し時間をおくことで書き手は客観的な視点を得ることができ、初めて読む人の視点で冷静に文章を修正することができます。
文章を推敲する目的は
- 読みやすくする
- わかりやすくする
です。
速く推敲を終えるために大きいところから取り掛かり、その後細かい箇所を見ましょう。
最初の遂行
- 論理が正しいか
- 説得力に欠けていないか
- 文脈に沿った素材か
- 一気に読めるか
- 重複している点はないか
初見の見直しが一番読者に近い視点です。何度も見直してしまうと、その視点が薄れてしまいます。
最初は修正を加えずにピックアップするだけです。
次にようやく細かくチェックしていきます。
- 意味不明な箇所はないか
- 説明不足な箇所はないか
- 読者、文章の登場人物に失礼な言い回しがないか
- 読者に嫌悪感を与えないか
素材が的確に伝わっているかどうか以外に読者に不快感を与えないかも重要です。
ボリューム調整は終盤にやります。
そして最後に誤字脱字を修正していきましょう。
わかりやすさを確認する方法
何も知らない人を前提にしているかどうか
→専門用語が出てくると読む気が失せる人がいるから、専門用語は必ず噛み砕く意味不明な形容詞を素材に置き換える
→形容詞だけを書いても何に感動したかが伝わらない、本来書くべきは何が面白かったか楽しかったかの理由。つまり素材 例)すごく寒い(どのくらい寒いの??)→マイナス5度(読者に想像できる寒さ)
まとめ
表現に凝ってしまから文章を書くのに時間がかかってしまう。
素材が準備できていれば速く書くことができる。
手順
- 書く真の目的と特定の読者を定める
- 体験したことをメモに取り素材を集める
- 読者に喋って伝えるつもりで素材を組み立てる
- 完璧を目指さず一気に書き切る
- 大きい箇所から細かい箇所に向かって見直す
最後に
実際にこのやり方でこのブログを書きました。
本に線を引きながら読んだ後、素材を書き出すからブログを公開するまでには3、4時間ほどかかりました。
以前同じように本の紹介を書いた記事は2倍かかっていました。内容が難しかったというのもありますが、、、
実際に試してみて良かったことは、
- 素材を最初に集めたことで、文章が組み立てやすかった。
- 文章を組み立てた後は一気に書き切れた。
ただ、うまくいかないこともありました。
- 組み立てる際に素材の繋がりがわからなくて素材集めに戻ってしまうことが何度かあった。
です。
今後も、このやり方をブログや文章を書く時には活用したいと思います! 皆さんもぜひ試してみてください!!
今回書けなかったこともあるので、ぜひ本も読んでみてください!!